育児でちょっと疲れた時に、励ましてくれた言葉や、導いてくれた言葉を、お気に入りの本の中から紹介します。
~「子どもの心のコーチング」 菅原裕子著 PHP文庫 ~からのともしび
「飢えている人がいたら、魚を釣ってあげますか?それとも魚の釣り方を教えてあげますか?」
これは、困っている人を援助する側のスタンスを、比喩的に表わした問いかけ・・・として、紹介されています。
泣いている赤ちゃんを前にして出来ることは、「魚を釣ってあげる援助」です。
つまりミルクをあげること、授乳をすること。
でも、幼稚園生が「喉が渇いた!」と言った時、コップに水を満たし「さあどうぞ。」と差し出すこと、
さらに小学生になって「宿題が間に合わない!」と、泣いている子どもの問題集を手に取り、
「仕方ないわね」と手伝ってしまうこと・・・。
一見、優しさに溢れた行為と思いきや、その子どもが自ら学ぶチャンスを奪っているかもしれません。
なぜだか、いつも忙しくて、子どもの世話ばっかりしていると、つい「自分でできるはずなのに、やってあげてしまう事」・・・
あるのです!ありませんか?
そう、私などは「やらせるのを忘れてしまったり」「自分でやった方が早いから面倒で」、
気付くたび失敗したな~と、時々感じています。
持論では、いつもいつも、「あなたが出来ることは、自分でやりなさい」と、厳しく線引きするのは嫌いです。
お互いに「心」がありますから、子どもが疲れていたり、外でお友達と喧嘩してしまったり、甘えたい時、
そんな場面では、「大好きだから」という理由だけで、手を貸しても良いし、やってあげたって良いと思います。
モンテッソーリ教育は、子どもの自立を援助する方法論。
でも、それにこだわらず、毎日の生活の中で、「魚の釣り方を教える」つもりで過ごしてみると、
もうこんなことが出来たんだ、という嬉しい発見があるはずです。
いつか、私達の手を離れて、自分で生きていく子ども達のために、
まずは、コップに水を満たして、喉の渇きをいやすことから、教えてみましょうか。
さくら
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