2021年9月30日木曜日

「ママと絆を深める~人間かたどり遊び」

 こんにちは、さくらです。

先週は寒い一週間でしたね。東京の雪景色、いつもの喧騒が静まりなかなか良いものです。


さて、今回は、子供と何して遊ぶ?というテーマを、季節に合わせてご紹介していきたいと思います。
先週は慌てて最初の書き込みをしましたので、なぜ「子供が作るパパトリュフ」か触れていませんでした。

赤ちゃんは肌を離さず、歩き出したら手を離さず、園児になったら目を離さず、その後は心を離さず・・・
こんな言葉通り、我が家の子供たちは「あっ」というまに大きくなり、最近はお友達が一番。ほんとうに「ママと向き合って過ごす時間」は短い期間。
振り返ると大変だったけれど「珠玉の時間」でした。
そう、「ママと向き合う」!意外に軽視され、ママも子供も外へ外へとだけ向かってしまうのですが。

一日の内、少しの時間でも「ママと向き合う」ことが、子供の発達をよりいっそう支援するのです。
なぜって?ママも楽しんで遊ぶと、ふしぎと子供の瞳が輝き出し「とても集中して取り組む」、そして「ママとの絆が深まる」!
実のところ、私自身が工夫して遊ぶのが大好きでしたから、子供たちの成長を観察しながら「こういう遊びをしたら、もっと発達するかしら?」と試行錯誤するのが楽しかったのです。

さてさて前置きが長くなりました。今日は、mariさんの「型どり遊び」で思い出した、我が家で大ヒットした遊びです。
雪で閉じ込められた寒い日には、特別な準備の要らないこの遊び、かなり盛り上がりますよ!

人間かたち遊び

「ママと絆を深める~人間かたどり遊び」モンテッソーリ,幼児教育,子育て,

(準備)
色鉛筆
大きな紙(なければ画用紙をつないだもの)
ハサミ
セロテープなど

子供と隣り合わせに座って、画用紙を前に置きます。きき手と逆の手を画用紙にのせ、きき手に色鉛筆を持って手の型を取って見せます。
ポイント鉛筆の正しい持ち方 型を取る時はゆっくりゆっくり・・

「型がとれたね」と子供に見せて、やってみるか聞いてみる。
ポイント手と見比べたりのせてみたりする

子供も同様に出来たら、「とれたね」と確認して、手をのせて同じになったかどうか確認します。「わあ、同じ!」
ポイント子供の作業中は口をはさまないこと 手をのせたりおろしたりして楽しむ

ママがハサミで手の型を切り取って見せます。
ポイント指などの細かい部分を切る時の動かし方をゆっくり丁寧に見せる

子供も同様に手の型を切り取ります。
ポイント刃の奥側で切る 左手を動かすと巧く切れる

「ママと絆を深める~人間かたどり遊び」モンテッソーリ,幼児教育,子育て,

ここからはおふざけタイムです!

色紙を爪の形に切って貼る
シワシワを描く(手相など)
たくさん切り抜いて窓に貼り付ける
タコ糸と割り箸で「手型」モビール作成などなど・・・・

さて、手が終わったら最高に盛り上がる「足」で同じことをしましょう。

さらに盛り上がる「全身」!!
全身の時には、もうかなり上達していますので、ママと子供がお互いに型を取り合います。くすぐったくって大笑いです。
もちろん、色んな形(目や鼻、洋服や靴など)を切抜いて、貼り付けて仕上げます。

ぜひぜひお試し下さい、楽しいですよ!

*オマケ*
今、椿(つばき)と山茶花(さざんか)が花盛りですね。

「ママと絆を深める~人間かたどり遊び」モンテッソーリ,幼児教育,子育て,
うちの子供たちの見分け方は「椿はボトリで山茶花パラリ」。
そう!散り方ですね。子供たちがあまりにも繰り返し、繰り返し木の下の落ちている花びらを確認する時期があったので、私まで(今でも)ついつい見てしまいます(笑)
ではまた来週~。

 

2021年9月25日土曜日

「折り紙で三角パズル~無限のひろがりを感じました」

 今日、ご紹介するのは、娘達が3歳くらいの頃に遊んだ「折り紙で作る三角パズル」です。

この遊びを思いついたのは、小学校受験の教材である市販のパズルを、どこかで見かけたことがきっかけでした。加えて、私自身がとある小学校を受験した30年以上前、三角パズルが解けなくてウンウンと苦しんだ事を突然思い出したからでした。

市販の折り紙を利用すると、無限に感じる三角形ワールド。はじめは正方形に戻すことから始め、最終的には三角形だけで絵を描くことができます。

モンテッソーリ教育を学ぶようになって、一番驚いたのがこの三角パズルが形こそ違いますが、教具として何種類も配置されていたことでした。ではスタート!

*折り紙を使うのは、最初の基準の形を同一にすることで、パズルとして組み合わせた時に辺と辺の長さが一致するので、とてもわかりやすく、しかも可能性が大きくひろがるからです。

「折り紙で三角パズル~無限のひろがりを感じました」モンテッソーリ,幼児教育,子育て,

折り紙を準備して、まずは斜めに線を書いて、三角形2つでできた正方形にします。

その折り紙をしっかりした画用紙に貼ったら、周りと線を切り三角形2つにして箱やジップ袋などに分類します。


「折り紙で三角パズル~無限のひろがりを感じました」モンテッソーリ,幼児教育,子育て,

その要領で、斜めと斜めで4つの三角形のものも作ります。



「折り紙で三角パズル~無限のひろがりを感じました」モンテッソーリ,幼児教育,子育て,

今度は、折り紙の辺を半分に、またその半分に線を書いて4つの正方形にし、正方形ごとに斜めの線を書きます。同じく画用紙に貼って切り抜いて、8つの三角形にします。


このようにしてどんどん小さい三角形ができますが、はじめは8つくらいが適当かもしれません。一枚に限らず、色を変えて(色を変えないと、何枚で正方形に戻るかがわかりづらくなります)同じ形のものをたくさん作ると可能性がどんどんひろがります。

切っていない別の折り紙もそのまま画用紙に貼り、見本として切り抜いておきます。

さて、ここからがパズルの活動です。初めに取り掛かる時には、子どもの利き手側に座り、ゆっくりと手の動きを見せて、どの辺とどの辺をつければ形が変化するのかをよく観察させます。

・もとの正方形に戻す

・三角形で小さい正方形を作る、長方形を作る

・大きな三角形、正方形を作る

・色を混ぜることで、組み合わせて模様を作る

「折り紙で三角パズル~無限のひろがりを感じました」モンテッソーリ,幼児教育,子育て,

・花の形や、モザイク模様を作る

などの手本を示して、子どもがやりたそうだったら簡単なものからチャレンジしていきましょう。

充分に遊んだら、同じ三角形同士を集めるように子どもに言って、仲間集めがおわったら箱やジップ袋に分けて入れて終了です。

実際にやってみると、大人でも本当に面白いもので、三角形と正方形を組み合わせていくと無限につながっていくこと、色を変えると素晴らしい模様になること、新しい発見がたくさんあって本当に興味深いですよ。

上手にできるようになったら、

・同じ色は隣合わせにしない

・違う大きさの三角形を混ぜて、大きな正方形を作る

などの発展活動も楽しむことができます。

この前の引越しで、大きな箱から出てきた手製の折り紙三角形パズル、ぼろぼろでしたが本当によく遊んだものの一つでした!!

さくら

2021年9月21日火曜日

「赤ちゃんから始まる、言葉の発達~親ができること。」

 東京ではついに桜が咲きました。

月曜に更新するはずでしたが、前週末から月曜にかけて、モンテッソーリ教育を勉強してきた集大成で、資格試験を受けていて、すっかり遅くなってしま いました。試験を受けながら、いま一度「モンテッソーリ教育って何だろう?」と考えさせられる場面もあり、とても有意義な経験をしました。

たくさんの課題をこなし、資料を作り、本を読破してきた負担は、たしかに大きかったのですが、子どもの発達について、何かを得るたびに「興味がわく」という、本当に不思議な日々でした。

ひとつ言えることは、モンテッソーリ教育が100年前の知恵であっても、子どもは現代とそれほど変わらないということでしょうか。子どもを取り巻く環境に不安を覚える現代ですが・・・それを作ってしまったのは、大人の責任なのかな、と強く感じてしまいました。

生まれてすぐのことばがけ〜

「赤ちゃんから始まる、言葉の発達~親ができること。」言語,モンテッソーリ,幼児教育,子育て,

さて、そんなモンテッソーリ教育には「言語教育」という分野があります。言語教育は、運動や感覚を洗練させる練習の後に行なうのが適当とされています。

でも、子どもは生まれて4ヶ月もすると、無意識的に吸収する「強烈な力」で、周囲の環境から「母語」を学んでいきます。当たり前のようであり、不思議なこと・・・それは誰も教えないのに、子どもはいつのまにか言語を身につけているということなのです。

そこで、生まれてすぐからの、子どもの「ことばの発達」のために、親が心がけることを少しご紹介したいと思います。

・正しい発音でゆっくり、口の動きを見せて話す。

・同じことばを同じ状況で繰り返し聞かせる。

・動作や実物と対応させて、ことばに意味を与える。

・子どもが出す声は、話を聞いてあげるようにしてよく聞く。

・テレビ番組に、ことばの教育を委ねない。

初めての新生児を前にして、赤ちゃんと二人きり。この状況に慣れないと、部屋に自分の声ばかり響いて、不自然に感じてしまい、簡単なはずの「ことばがけ」が意外に難しいことがあります。

「赤ちゃんから始まる、言葉の発達~親ができること。」言語,モンテッソーリ,幼児教育,子育て,

そんな時は、「子どもは4ヶ月にして、周りの環境からことばを学んでいるんだ!」という知識を思い出していただければ、そのちょっぴり恥ずかしい^^;ことばがけも、大きな意味を持つものだと自負して頂けるはずです。

ことばが出てきたら〜

行楽シーズンを迎えて、子どもを連れてお花見、遠足、潮干狩、など楽しいことが次々あると思います。

そんな中、ことばが出てきたお子さんと出かける時には、ぜひ、「実況中継ごっこ」をお薦めします。大人もノリよく、楽しんでやることが大切です。

私と子ども達(もう大きいので)は、時としてギャグを盛り込みすぎて、大騒ぎになることがありますので、できるだけ風景を見ながらの車内か、広い場所でやるようにしています。

「実況中継ごっこ」

見たものに説明を加えて、皆で1つのことをできるだけ詳しく説明していく。たとえば・・・

「前方に桜の木を発見しました。」

「花が咲いています。今は半分くらいの花が咲いていますね。」

「おっと、そこにカラスが飛んできました。どうやらお花見をしている人達のお菓子をねらっているようです。」

「いま、強い風が吹いたので桜の花びらが少し散りました。」

「まるで雪のようです。」

「私の頭の上にも花びらが付きました。」

「桜の花びらは先が割れていますね。」

「ここは桜だけでなく、たんぽぽが見えますね。」

という具合に、できるだけたくさんのことばを使いながら、目に見えたものを説明していく遊びです。

もし、子どもが間違ったことばの使い方をしても、そこで「教育的指導」を入れるのは好ましくありません。

「赤ちゃんから始まる、言葉の発達~親ができること。」言語,モンテッソーリ,幼児教育,子育て,

たちまち、つまらなくなってしまいますから。次に同じことばを親が使う時に、正確にはっきりと伝えてあげれば、それで充分なのです。

そうは言っても、子どもが発することば、

たとえば「楽譜がふく」「トンカツかんとつ」「ベーコンエッグベーコンハム」など、私は大好き!で、可愛くて、ついついそのままにしたくなるのですがネ(笑)。

ではまた!さくら*記でした。

「大人数でも楽しめる、音節ゲーム。初対面だって大丈夫!」

 こんにちは、ようやく朝の寒さがやわらいで来ましたね。そろそろ卒園、卒業、進学の季節、さまざま思いで過ごされる方も多いことでしょうね。春に別れや出会いがたくさんある・・・ということで、今回は大人数が集まった時に、自己紹介もできる「音節ゲーム」をご紹介します。

「大人数でも楽しめる、音節ゲーム。初対面だって大丈夫!」モンテッソーリ,敏感期,幼児教育,

できたら広い場所を使って下さいね、焦ってお怪我などのないように。

音節ゲーム

参考*「音節あそび」はモンテッソーリ教育の言語教育分野で、言葉の音節を知って「書く、読む」ことにつなげていくための活動です。この活動では好 きな言葉を取り出して、例えば「つくえ」だったら「つ」「く」「え」と3つの音節がはっきりわかるように、言葉を言いながら3回拍手をしたり、タンバリン をたたいたり、カスタネットをたたいたりします。

ではスタート!人数は何人でもできます。

子どもに、今から耳をすませて、鬼のいう言葉を聞くことを説明します。

「鬼さんが言った言葉をよく聞いて、その音の数のお友達と手をつないで、ぴったりになったら座りましょう。」

鬼は好きな言葉を大きな声で言いながら、音節に合わせて拍手(もちろんタンバリンやカスタネットなら尚よい。)をします。

人数から溢れて立っているお友達に、鬼がインタビューをします。

「お名前は?」

二度目以降は、「何歳ですか」「好きな食べ物は」など。

溢れたお友達の中で、やりたい子に次の鬼をお願いします。溢れなかったら鬼はもう一回続きます。

年齢に合わせて、鬼の選ぶ言葉に条件を付けていきます。

「大人数でも楽しめる、音節ゲーム。初対面だって大丈夫!」モンテッソーリ,敏感期,幼児教育,

「春に関するもの」

「食べ物」

「動物」などなど。

ぜひ楽しんでやって下さいね。


*オマケ「幼児教室えらび」

この季節になると、子どもの年次が上がり、何か新しいことを始めようと幼児教室などの見学、体験などするケースが増えると思います。

公園などで子どもの姿が少なくなっているような地域では、幼児教室の安全な環境の中で、同年代のお友達と遊んだり、作業をしたりすることは有意義な場合も多いと思います。

お教室を選ぶ時には、ぜひ「評判」や「実績」だけでなく、母親が実際に先生方に接した時に感じること、それを忘れずにチェックしたいものです。子育ての主導権は「親」、決して子どものお抱え運転手にならないように。

「大人数でも楽しめる、音節ゲーム。初対面だって大丈夫!」モンテッソーリ,敏感期,幼児教育,

たくさんの教室の中には、本当に良い教室もあれば、下手をすると親が知らぬ間に「受験で受かるための演技指導」をしている場合もあります。

もう一つ、「母親の親友探し」を目的にするのはおすすめできません。結果的にとても気が合って、卒室後もお付き合いが続くというような場合は別として、あくまでも「保護者」というお付き合いからスタートしましょう。なぜか?は想像力を働かせてくださればわかるはず・・。

でも当事者になると、ついついこの点を忘れがちなので、あえて書いてみました。参考になると良いですが。

では、素敵な出会いのシーズンとなりますように。

さくら

2021年9月16日木曜日

「思い当たる!~全身の育ち」

 子どもの成長が「敏感期」を背景にして、ぐんぐんと伸びる事は以前にも触れました。

最近、1歳半のお子さんがいるママに、子育てアドバイスをするため、成長を「全身の筋肉」と「手指の筋肉」に分けて、本を参考にしながらまとめていたところ、あるわあるわ、「そうだったなぁ」と思う、子どもの動きが沢山ありました。

1歳~2歳の頃、全身の筋肉の土台づくりが盛んな時期。

「思い当たる!~全身の育ち」モンテッソーリ,幼児教育,子育て,

足と腕に力がぐっと入るぶらさがったり、押したり、ママの荷物を運ぶ。

両手と両足を関連させて動く階段や坂道をつかまりながら歩く、物を投げる、足を踏ん張って引っぱる。

バランスをとる歩道の脇の細いところに載る、線の上を歩く。

そして2歳半に向けては、さらに活動の範囲が広がります。

道具を使うボールを蹴る、砂を掘る、ブランコ、滑り台にチャレンジ。

腕の力がアップ鉄棒やジャングルジムにぶら下がる、物を振り回す。

跳躍力高い所からジャンプする、リズムに合わせてスキップ。

動作が大きくなる走る、転がる、三輪車をこぐなど。

そうそうしつこくやっていたな~、懐かしいな~、と感じると同時に、

その頃には「なんで階段を昇りたがるのかな。」「昨日と同じ遊びをずっとしていて大丈夫かな。」と、

疑問に思っていた子どもの動作に、大きな意味があった事を実感しました。

「たくさんの動きを、満足するまで、繰り返すこと。」こうして、子どもは脳に回線を作り、筋肉に記憶させていくのです。

さて。

小学生の子ども達、最近冷めていて、身体を動かすことが、「メンドーくさい、寒いし。」などと、なんだか寂しい言葉を聞くことがあります。

「思い当たる!~全身の育ち」モンテッソーリ,幼児教育,子育て,

背中を丸めて、所かまわず、ゲームしている姿は、ゲーム機に遊ばれているようにさえ見えてしまいます。

1歳や2歳の頃、ママを呆れさせながら、何度も繰り返して築いた土台を、

マヒさせないで多いに活かそうよ!脳と身体を育てようよ!

公園で、児童館で、電車で、道端で、背中を丸めてゲームに没頭する小学生を見ながら、

思わずつぶやいてしまう、今日このごろです。

同じように感じているお母さん、いらっしゃいますか?

さくら